ラウドヒル計画とは

 静岡市民文化会館が主催し、完全静岡オリジナルの舞台作品を静岡の人々の力で継続的に創作し、 同時に、日常的にも舞台ワークショップを行い、静岡独自の文化を創造発信してゆくプロジェクトです。

 総勢100名が参加した市民参加大型舞台作品として、2013年にはエスパルスオフィシャルダンスミュージカル「GO!!ALL」、2015年には徳川家康公検証四百年記念事業としてドラマダンスエンターテイメント「STAND UP!〜シズオカ独立宣言・家康再起動〜」を上演。市民参加型作品というレベルを越えた圧倒的なクオリティで好評を博しました。

 2016年度は2作品を上演。その第1弾が静岡にこだわる精鋭演劇チーム「エイトビート」による旗揚げ公演。そして大型公演3作品目として取り組む「Action!!」。精力的に計画を進行しています。

 静かな岡、サイレントヒル静岡ではなく、賑やかな岡、ラウドヒル静岡を目指し、静岡市民文化会館は「ラウドヒル計画」に精力的に挑戦してゆきます。

主要スタッフ

プロデューサー

勝山康晴

―舞台表現を通して伝えたいことは?

 「どんな人でも輝く場所がある」ってこと。舞台で大勢が輝いているところを見たら「こんなに輝ける場所があるなら、自分もこの人たちのように輝いてみたい!」と思えるでしょう。そこから、観た人の生き方を変えられるかもしれない。で、その「輝く」ってのは「上手いこと」とは限らないんだ。荒削りでエネルギッシュな、洗練されていない良さもある。上手なやつだけが人のハートをわしづかみにするわけじゃないっていう、舞台ならではの価値観に出会って、ものごとの広い見方を感じてもらえると嬉しい。

―続ける努力

多様な価値観を示す、ってことでしょうか。一つの価値観が支配的になるのは良くない。「こうしなくてはならない」って考えに縛られたら、自分らしいことができなくなっちゃうじゃないですか。いまは文化が東京に一極集中しているから、みんな東京のコピーになっているように感じる。僕も若いころは静岡じゃ何もできないと思っていたけど、(静岡で舞台を)つくり始めてみたら全然違った。静岡の街、たとえば駅前とかそれなりに大きくて便利でいて、だけど人の密度はいい具合で過ごしやすい。東京は人が多すぎるよね! こっちは暮らしのバランスを保ちやすいと言ったらいいか…。そんな良さも、ひとつの誇りじゃない。だからストーリーはオリジナルであることに強くこだわっています。静岡には静岡の物語がある。そう拘ってつくり続けることが、静岡なりの「輝き」につながっていくと思います。

生きがいを生み出す場所に

 ラウドヒルの取り組みを、地味に地道にずっと続けて、もう当たり前ぐらいの存在にできれば、ここが職場と家の間の「中間団体」になれると思っています。仕事でもなく家族でもなく、仲間と何かをつくっていける、いい時間を過ごせる。そんな場所があってもいいじゃないですか。舞台は誰もが輝ける場所。そこに関わるときは、立場や価値観に縛られず自分の感じたまま行動できる。そして出会った人とは、余計なしがらみのない仲間になれる。「中間団体」を生活の中心に考える価値観は、新しいライフスタイルの選択肢になるはずです。そういう風に舞台を生きがいにする人が増えてほしいし、みんながいろんな価値観で生きられる世の中への一歩になればと思います。

勝山康晴(かつやまやすはる)。ROCKSTAR有限会社代表取締役。ダンス集団「コンドルズ」プロデューサーとして、2016年9月にはNHKホール公演を即日完売超満員+追加公演に。世界30カ国以上で公演。静岡市文化会館の舞台制作では初回作品「GO!!ALL」から総監督・プロデューサーに就任。誰もが楽しめる総合エンターテイメントとしての舞台づくりを一貫して指揮。現在、ロックバンド「FF0000」で作詞作曲、ボーカルを担当。アニメ漫画通。早稲田大学社会学部卒。藤枝市出身。

演出

河田園子

―地域の人との舞台づくりを通して

 初めて地域の人が参加する舞台づくりに携わった時、自分の価値観が大きく変わりま した。衝撃だったのは、参加者の真剣さです。プロの役者は演劇を通して何かを伝え ようとしていますが、市民キャストは、演劇に取り組むことに純粋なんです。年齢、 キャリアも様々な方々に出会いますが、皆さん吸収力や意欲が非常に高くて、とにか くうまくなりたいという思いにあふれている。その姿勢に触れたとき「この真剣さ に、私はプロの演出家として応えることができるだろうか」とハッとしました。

―プロにはできない表現

 プロの役者に比べれば市民キャストは、要求にどれだけ応えられるかという違いはあるだろうと思います。でも市民キャストには、いろんな人生経験の裏打ちがありますね。舞台上で「実のある人物」でいることができるんですよ。これは、毎回役を作っていくプロにはできないことです。テクニックで演じられた役よりも、ずっとリアルな姿を見せていただける。ある意味でプロよりはるかに面白いんです。

―「人と出会う」芸術

 地域の人が参加する公演の一番すごいところは、「参加者の人生観が変わる」ことだと思います。稽古の最初は「自分なんかが…」と消極的だった人が、本番近くにはガラッと変わって積極的になっていたりする。一番大きな要素は、人との出会いでしょう。地域の様々な人が集まりますが、舞台づくりはチームワークである以上、たとえ相容れない価値観の人とでも折り合いをつけて進まなくてはならない。そのためには、お互いに相手を知ろうとする努力が欠かせないわけです。そうして相手を知ること、さらに相手を通して自分を知ることで、今まで以上の潜在能力が発揮されるようになる。できないことができるようになる。その喜びに出会えた参加者の日常生活がガラッと変わったりすると「演劇の力」を感じます。芸術があることで人生を一層楽しめるようになるということを、皆さんに体験していただきたいですね。

河田園子(かわだそのこ)。演出家。玉川大学文学部英米文学科を卒業後、財団法人現代演劇協会(劇団昴)を経て演劇企画JOKOメンバーに。演劇学校、声優学校等の講師を務める傍ら、地方での演劇制作、ワークショップ等の取り組みに幅広く参画してきた。静岡市民文化会館では、勝山氏と同じく初回作品「GO!!ALL」から一貫して演出を担当。伊東市宇佐美出身。

問い合わせ先

〒420-0856 静岡市葵区駿府町2番90号

静岡市民文化会館 指定管理者 静岡市文化振興財団共同事業体

TEL: 054-251-3751/FAX:054-251-9219

開館時間: 9:00〜21:30 
休館日:月曜日(ただし祝日は開館、翌日閉館)、年末年始

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